第3回潜水医学講座 小田原セミナー

潜水現場の応急手当と救急救助法

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一部:国際基準に基づいた最新の心肺蘇生法 

青梅市立総合病院救急救命センター次長:根元 学 

○ 2000年8月、米国心臓協会(AHA)が、「心肺蘇生法と救急心血管治療のためのガイドライン」を発表。

○ これに対して、日本はCPRの手順は、AHAの新ガイドラインに準ずると決定。

従来の手順

1.誰か倒れている → 声をかける → 意識が無い

2.助けを呼ぶ

3.気道確保(消防講習会では気道確保の前に”口腔内確認”を行う)

4.呼吸の確認 → 呼吸なし → 人工呼吸:1.5〜2秒かけて800〜1.200ml

5.脈の確認 → 脈なし  → CPR :1分間に 80〜100回

 

変更個所

3.口腔内確認 はなくなりました。

 ※異物が見られたとき、取り除かなくては、息を吹き込んではいけないとの思い込みから、取り除く事に時間がかかり、逆に蘇生の可能性を下げるのを防ぐため。

4. 人工呼吸:1.5〜2秒かけて800〜1.200mlは変更。
 人工呼吸:2秒かけて体重1キロあたり10ml
   体重50kgの人の場合 500〜800ml 程度になり、換気量は少なくなった。

 ※現実的には、息を吹き込んだときに、少し胸が膨らむのが確認できれば可。 

5脈の確認 はなくなりました。
.循環の観察 → 循環停止 → CPR :1分間に 100回
 脈拍の確認がなくなりました。圧迫は100回/分になりました。

 ※現実的には、意識の無いような人間の脈拍を確認するのは、医師や救急隊の方でも、困難なため、省略。
 循環の観察:声をかけて、反応の有無、呼吸をしていないか? 体がどこか動いていないかなどを観察する。 動いていれば、脈はある筈。観察は10秒以内。

従来より、簡素化されて、時間を無駄にしない事に重点がおかれているようです。

 

実演 小田原市消防本部救急隊員の実演と、現場の話

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二部:スクーバダイビングにおけるレスキュー技術

日本安全潜水教育協会 田原浩一

○現状のレスキュー講習の問題点

 レスキューの講習は、一人完結型(全部一人でやる)で、現実的では無いのでは無いか? Instrでも、現実には不可能ではと思っている人は多いのではないか? 結果として、生徒は、「自分には出来ない」という気持ちだけが残って、意味が無いのでは・・・

 実際にはこう言う方法(スライド&ビデオ)では? と言う提案や。指摘、などがありました。

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三部:症例研究:潜水病症例の病態と治療

東京医科歯科大学大学院健康教育学講座助教授
医学部不足病院高気圧治療部 山見 信夫

海上自衛隊潜水医学実験隊第3部長 和田 孝次郎

東海大学医学部救命救急医学助教授 山本 五十年

都立荏原病院脳神経外科科部長 杉本 弘行

 諸先生方による、実際の事故や、症例、最近の傾向 等等 現場での、数々のお話がありました。

 御茶ノ水の医科歯科大学だけで年間100件を越す問合せがあり、毎週何人かの方が、最圧治療を受けているそうです。この数には、ちょっと驚きです。 

 治療に費やされる、時間、費用、努力や、医療関係者にかかる負担などなど、並大抵のものではないようです。

 ダイビング コンピューターの安全範囲内での、発症は少なく無いようです。

 複数日複数回の潜水、潜水後の飛行(海外などが多いかと思います)、−30mを越す潜水(伊豆では日常的に行われていますが)は、特に注意が必要とのことです。

 

 緑の字の部分は、佐藤の記憶による部分もありますので、間違いがあるかもしれません

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 ダイビングシーズンも近づいています、今回のセミナーが無駄にならない様に、くれぐれも気をつけたいと思いました。

 パンフレットを少し余分に頂いてきましたので、欲しい方は、サトウまで、ご連絡ください。